オーディションで緊張をうまくコントロールする8つの方法

オーディション

コントロール法4.深呼吸をする

緊張状態に陥った時、心臓がドキドキした経験を持っている方も多いのではないでしょうか?緊張すると心臓がドキドキするのは、緊張時には体内で交感神経という神経が働くようになるからなのです。緊張や不安などを感じた時、人の体内ではノルアドレナリンという神経伝達物質が分泌され、結果、交感神経が刺激されます。この交感神経が刺激されると、人間の体は心拍数が上がる仕組みになっているのです。

交感神経が刺激されると、心拍数が上がる以外にも、筋肉も緊張状態になります。つまり、体にぐっと力が入って硬くなってしまうような状態です。交感神経が働いている時というのは、いわゆる「戦闘モード」になっている状態なので、集中力が増し、色々なことに瞬間的に反応できるような状態になっています。集中力が増すという点では、決して交感神経が働いている状態は悪いものではありません。

とはいえ、過度の緊張状態が続いていると、交感神経が刺激され続けることになります。交感神経が刺激され続けると、やがて神経も疲れてしまい、大事な時に集中力が途切れてしまう可能性があるでしょう。ですので、大事な時に集中力を発揮するためにも、適度な交感神経の緊張をコントロールすることが大事になります。

そこで有効なのが「深呼吸」なのです。ゆったりとした深呼吸をすると、リラックス状態の時に働く副交感神経という神経が刺激されます。副交感神経は、交感神経の逆の働きをしているため、深呼吸によって故意に副交感神経の働きを強めることで、心拍数も下がり、硬くなっていた体も力が抜けていくでしょう。結果として、ほどよい緊張感にまでコントロールすることができるのです。

あまりに緊張状態が強く、心拍数が上がっているような状況になってしまった時は、目をつぶり自分の呼吸だけに意識を集中して、何度か深呼吸をしてみるとよいでしょう。色々な不安や心配は一度忘れて、吸う息や吐く息に注目していると、少しずつ心拍数も落ち着いてくるはずです。

副交感神経を働かせるにはストレッチも有効

緊張して交感神経が働いている時は、体にも力が入って筋肉が硬くなってしまっています。そのような時に、ストレッチなどで故意に硬くなった筋肉を伸ばすことで、副交感神経が働きリラックス効果を得られる場合もあるでしょう。

また、オーディションでは、筋肉が硬くなってしまった状態では伸び伸びと発声できない場合もあるかもしれません。オーディション本番前には気持ち良い程度にストレッチをして、体の筋肉を緩めておくと、緊張もコントロールできる上に、伸びやかな声を出すためにも役立つでしょう。

コントロール法5.意識的に笑顔を作ってみる

オーディションの時には、自然な笑顔で審査員の前に立つことも大事です。しかし、緊張していると、どうしても表情もこわばってしまいがちになりますよね。

そのような時は、本番前に意識的に笑顔を作ってみるという方法が有効です。実は、緊張している状態で笑顔を作ってみると、脳は「緊張していない」と勘違いすると言われています。つまり、笑顔を無理にでも作ってみることで、意識的に緊張をコントロールすることができるわけです。

オーディション本番前に笑顔を作ってみることで、表情もほぐれ、審査員の印象もよくなる可能性があるので、試して損はない緊張コントロール法と言えるでしょう。

コントロール法6.審査員に「認められたい」という気持ちは手放す

オーディションでは、プロデビューにふさわしい人材かどうかを、審査員が見極めようと目を光らせています。合格か不合格かを審査員にその場で判断されてしまうのだと思うと、失敗するわけにはいかないと、肩に力が入ってしまうこともあるでしょう。ついつい、審査員に「認められたい」という気持ちが強くなってしまうかもしれません。

ですが、実際にプロデビューを志すのであれば、最終的な目標は「審査員に認められる」ことではないはずです。より多くの人に、自分の表現を届けることが、目標になるのではないでしょうか?

オーディションの審査員は、あくまでも一人の人間に過ぎないのです。自分の表現でたくさんの人の心を動かしていきたいのであれば、オーディションでできることは、精一杯できる限りの表現をすることだけなのかもしれません。精一杯心を込めて表現をしていれば、それだけ審査員の心も動かされることになるでしょう。どんなに歌詞を間違えていても、小さなミスがあったとしても、審査員の心に響く表現をしていれば印象に残る可能性は高まるのです。

たとえオーディションであったとしても、審査員のことを大事な人や大事なお客さんだと思って、精一杯の表現をすることだけに徹底していれば、緊張感に振り回されることなく、心を込めたパフォーマンスができるかもしれません。

コントロール法7.バナナを食べる

オーディション前にバナナを食べるなんて、そんな余裕はないと思ってしまうかもしれませんが、バナナは緊張を和らげる働きがあるとされている果物です。

バナナには、必須アミノ酸の一つであるトリプトファンという成分が含まれています。このトリプトファンは、体内でセロトニンという物質を作り出す材料となっているのです。セロトニンは、感情をコントロールして、精神を安定させる働きを持っているため、体内にセロトニンが増えると緊張感も和らぐということになります。つまり、バナナを食べるだけで、体内では緊張感を和らげる物質が生産され、精神的な安定を得ることができるのです。

もしもバナナが苦手でなければ、オーディションの日はバナナを朝食にしたり、会場でバナナを食べたりしてみるのも良いでしょう。

コントロール法8.緊張は仕方ないと割り切る

色々な緊張のコントロール法をご紹介してきましたが、全く緊張をしないようにするというのは非常に難しいことです。緊張していることを気にすればするほど、ますます緊張が高まってドツボにはまってしまうということも十分あり得るでしょう。

それならば、「緊張しても仕方ない」と割り切ることも、実はとても大事なことなのです。緊張することは決して悪いことではありません。緊張するからこそ気が引き締まり、本番で高い集中力を発揮することもできます。

「緊張してしまった、どうしよう」と慌てるのではなく、「緊張しているけれど、しっかりできることに集中しよう」と意識を持ち直すことで、緊張を良い方向に活かしていくこともできるのです。

最終的には、どんなに緊張していたとしても、それまで一生懸命やってきたことを精一杯表現するくらいしか、その場でできることはありません。プロデビューという将来の夢をしっかりイメージし、自信を持ってできる限りの力を発揮すると良いでしょう。

緊張を上手にコントールしてオーディションに挑戦しよう!

どんな人でも、大事な場面では緊張します。しかし、緊張することは決して悪いことではなく、緊張するからこそ集中してパフォーマンスをすることができる場合もあるでしょう。

プロデビューを目指すのなら、たとえ緊張していたとしても、うまく自分をコントロールして、実力を存分に発揮できるようになる必要があります。たとえ緊張したとしても、緊張に振り回されるのではなく、緊張をうまく活かせる自分になることが大事なのです。

緊張をコントロールできるようになるには、ある程度の場数を踏むことが非常に大事になります。たとえ落ちたとしても、いろいろなオーディションに参加して経験を積んでいくうちに、いつのまにか緊張していても堂々とパフォーマンスができるようになっている自分に気づくことができるでしょう。

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