プロのボーカルに求められるものは?自分で行える練習法も紹介

自己流で練習を積んでもプロのボーカルに近づくことはできる
プロのアーティストやボーカルならば、専門家のボイストレーニングを受けたり、日頃から実績のあるトレーナーについて発声や歌の練習をしたりしているからどんどん上達し、テクニックも磨けると思うかもしれません。
もちろんそれは半分は正しいでしょう。しかし、自己流でもトレーニングを積んでいけば、プロとして通用するようなボーカリストになることができます。
もっともっと歌を上達させ、人々の心を掴むような歌い方をマスターしたいのであれば、日々の練習を積み重ねていくことがもっとも大切です。自分でできるボーカリストとしてのトレーニングについて紹介していきます。
ぜひ今日から始めてみてください。
歌が上手いだけではプロにはなれない
歌が上手い人というのは、比較的周りにいます。カラオケに行って、歌っている人がとても上手で聞き惚れてしまったという経験は誰もがあるのではないでしょうか。しかし、うまく歌が歌えれば誰でもプロのボーカルになれるわけではありません。プロには一般の歌が上手い人とは違ったものがあります。テクニックだけではなく呼吸、表現方法など歌うこと以外にも必要な要素があります。
これらを日々自分で練習していくことで、より歌唱力のあるボーカリストになっていけるでしょう。
正しい姿勢と呼吸
まず豊かな歌声を出すためには、正しい姿勢と呼吸法をマスターする必要があります。正しい姿勢は、腹筋と背筋をしっかり使えるので、力強い声を出すことができるようになります。呼吸も声量を維持するため、息継ぎをスムーズに行うためにも必要です。
正しい姿勢のポイントは、「足を肩幅に開いて立つ」「肩の力を抜きリラックスして腕を体の脇に垂らす」「軽く顎を引き、重心を少しだけつま先よりにする」の3つです。立っているけれどもリラックスした状態を維持してくださいね。
また喉に負担をかけずに高い声を無理なく出すためにも、腹式呼吸は欠かせません。胸の方で行う浅い呼吸の胸式呼吸では、ロングフレーズを歌うのがきつくなりますし、喉を痛めやすくなります。もちろん低音や高音をリラックスして出すことが難しいので、ボーカルは腹式呼吸からと言ってもいいでしょう。
腹式呼吸は吸うとお腹(下腹部)が膨らんで、吐くとお腹がへこむ呼吸法です。体をリラックスして、ゆっくり吸いながら下腹部が膨らんでいくのを感じましょう。いっぱいまで吸ったら今度は吐いていきます。吐くごとにだんだんお腹がへこんでいくことを意識してみてくださいね。
吸うときも吐くときも、常にお腹や体に力が入らないようにしましょう。分かりづらいうちは、仰向けに寝てお腹の上に手を当てて練習してみるのもおすすめです。
発声練習
声を出すときに喉をリラックスさせて発声することはとても大切です。長時間歌い続けるときにも必要ですし、高音のパートなどを力んで無理やり声を出してしまうと、喉を痛めてしまうことになります。力を抜いて発声することは、喉を守り安定した歌声を持続するために不可欠です。
最初は腹式呼吸を使って、「あー」と息を吐くような感じで声を出してみます。ため息を吐く時をイメージしてもいいですね。口を大きく開けながら喉に力を入れずに発声する練習をしましょう。
これが普通にできるようになってから、徐々に音程をあげて発声したり、逆に下げていく練習をしたりして、音域を広げていきます。さらには、唸り声のような低い声を出すエッジボイスや、鼻に抜けるような発声で地声と裏声をミックスして高音を歌うミックスボイスなどの練習もしていきましょう。